「蔵飛★ロマンティック」ひなコロリン様より、相互記念に頂ました♪
私のイラスト「おと」を題材に書いて頂いた小説です!!
蔵馬が甘ったれで可愛くて糖度高い!!転げまわるほど萌え萌えしました(*´д`*)ハァハァ
超☆ラブリーなお話を書いて頂き、本当にありがとうございます!!
今後とも、何卒よろしくお願いします♪
熱い、熱い熱を放ちきり、全身で蔵馬の重みを感じた。
手も足も動かせないのは俺も一緒で、荒い息を整えながら蔵馬の背中に腕を回す。
忙しいパトロール、忙しいカイシャ。
互いに満身創痍というところだった。
だが俺達は少ない時間の合間を使いこうやって確かめ合い、抱き合う。
「朝には戻っちゃうんだよね?嫌だなぁ」
耳元で残念そうに。
さっきまで俺を言葉で責め立てていた人物とは似つかない、甘えた声。
「しょうがないだろう」
「わかってます、引き留めたりしない…疲れたでしょう?起こしてあげるから少し寝ていけばいいよ」
「俺はいい。貴様こそ明日早いんだろう。さっさと寝ろ」
「俺はそんな疲れてないよ。ホラ、君と違って一回しかイッてないし、体力あるから」
「−−−ッ!///」
ケラケラ笑う顔を腕をつっ張り押しのけて布団を被ると、蔵馬もその中に忍びこんできた。
「照れちゃってカワイイ。あーあ、そんな顔されたらもっと離したくなくなります。次はいつ会えるのかな〜?」
布団の中で悪戯な腕がすっぽりと俺を包んでいた。
「知らん」
「君は魔界で危険がいっぱいだし?俺はいつか過労死しそうだし?」
最後は少し苦笑気味に。
不安だなぁ〜心配だなぁ〜と、俺を抱きしめる蔵馬の言葉がだんだん細くなってきたのを感じた。
「でも・・・この音を聞くと安心できるから」
少し聞かせてよ、と後ろから肩越しにかぶさり俺の胸に耳を押しあてた。
トクン・・・トクン・・・
トク、トクン・・・
「あ、跳ねてきた・・・」
体を伝い響く鼓動が俺の耳にも伝わる。
蔵馬の心臓から定期的な響きを言葉なく感じていると、思いのほかかぶさる重みが増した。
「ん・・・重い、退けーー・・・」
抗議したが動かない蔵馬の顔を覗けば瞳はしっかりと閉じられ、唇は薄く開き、静かな寝息が肌をくすぐった。
身じろぎしてもびくともしない体が、蔵馬の強情さを映していた。
「フン・・・誰が疲れてないだと?この野郎」
寝心地の悪いこの体勢でも健やかな顔をしている蔵馬の頭を抱きかかえ紅髪に指を通す。
耳に届く鼓動が・・・トクン、トクン、自分の呼吸と重なっていく。
触り心地のいい髪の感触。聞こえる定期的な音が、俺の意識をもゆっくりと…深く温かい場所へ連れて行った。
END